「歯科矯正」
私は歯医者が大嫌いです。これは幼いころの経験がそうさせているのですが…
小学生の頃、歯の矯正で歯医者に通っていたことがあり、この経験を書いてみたいと思います。
「矯正歯科に行くきっかけ」
現在52歳の私が歯の矯正に歯医者に通っていたのは、もう40年以上前の話、古い話です。当然ながら記憶も曖昧ですが…
確か、歯の噛み合わせだったと思います。歯の噛み合わせ、前歯の部分は、上の歯と下の歯の先端同士で合わさり、少し上の歯が前側に出る感じなのが正常だと思います。
私の前歯は、上の歯が下の歯を隠すようになっており、先端で噛み合わない状態でした。これを見た母親が、「何か噛み合わせがおかしいような…」と思い、歯医者に連れて行ったのが、不幸の?(歯の矯正の)始まりでした…
「歯医者へ」
歯医者は母親の行きつけの歯医者に連れて行かれましたが、どうも私は下あごの発達が悪いのか遅いのか、要は下あごが小さいとのことで、歯の噛み合わせが悪いのだろうと。
そして、歯の矯正が必要になるだろうとのことだったと思います。
「恐怖の抜歯!」
今も昔も、抜糸の方法は同じです。歯茎に麻酔注射を打ち、麻酔が効いてきた所で、物理的に力ずくで歯を引っこ抜く!
ただ、大きく違っているのが、麻酔注射の針! 今の針は非常に細く、歯茎への挿入時の痛みが少なくなっています。(気付かなかったのですが、針を挿す前に、歯茎表面にも表皮用の麻酔を塗ってから、針を挿すようです。)
昔の針は太くて… これを歯茎に挿されると、もう痛くて痛くて…
何が痛いって、この麻酔注射が恐怖でした…
確か、下の前歯だったか、2本か4本(確か4本だったと思います)、まとめて抜かれた事があります。もう恐ろしかったですね… 二度と歯が生えてこないのではないかと…
ちなみに、抜歯したのは乳歯です。確か、乳歯を抜いて永久歯に早く生え変わらせることで、歯並びを良くする的なことだったのだろうと思います。
「矯正歯科へ」
その後、矯正歯科を紹介されました。ここがまた家から遠くて、確かバスを乗り継いで母親に連れられて行きました。
当時、矯正歯科も珍しく、とても患者が多くて、待合室に人がいっぱいだったのを覚えています。また、私の不安もいっぱいだったのだろうと…
そして、診察の結果、歯の矯正が必要だろうとの話になりました。すでに永久歯に生え変わっていた上の前歯の歯並びが悪かったからです。
当時も今も、歯の矯正については保険適用外です。そして、歯の矯正器具を作るのに、結構な金額がかかるようでした(当時で、確か7万円だったか(記憶不正確ですが…))。
母親は少し悩んだのかもしれませんが、結局、歯の矯正装置を作ってもらう事になり、次回受診した際に、歯型を取りました。
この歯型を取る型枠も、部分的ではなく全体の歯型を取るため、まず上あごの歯型、次に下あごの歯型を取ったのですが、口いっぱいの大きさの型枠をしばらく噛んでいないといけないのが、もうきつくてきつくて… これも強烈に記憶に残っています。
「歯の矯正器具」
まあ、分かりやすく言えば、ボクサーの方がされているマウスピースのようなものです。もう現存しないので、お見せ出来ないのが残念ですが…
透明なプラスチックのマウスピースがあり、ワイヤーが取り付けてあって、マウスピース部分を噛むとワイヤーが適度に歯を圧迫する状態になります。これを長時間噛んでおくことで、ワイヤー部分が歯並びを矯正していくという仕組みです。
この矯正器具、乾燥させると割れる場合があるとのことで、使わない時は、容器に入れた水に浸して置き、学校から帰ったら、これを咥えておく。寝る時も咥えて寝るという生活をしばらく続けていました。
これを咥えていると、息がし辛いという状態だったので、矯正歯科に行った際に、器具のプラスチック部分に空気穴を開ける改造をしてもらいました。
まあ、寝る時に咥えていても、朝起きたら枕元に転がっていましたね… まあそりゃそうだわい、一晩中咥えておくのなんて無理ですよね、口開けますもんね。
「結局どうなった?」
なんてったって、歯の矯正していたのは40年以上前の小学生の頃の話で、記憶も曖昧です。そう言えばあの矯正器具、その後どうなったの? 少し前にふと思い出し、母親に聞いてみたことがあります。母親曰く「矯正器具を噛んでいるのも辛そうだったので、途中で止めさせた」とのこと。効果のほどもわからず、長期間、長時間咥えていなければならないので、途中で、「もうしなくて良い」と当時の私に言ったのだと思います。
私は覚えていませんでしたが、いつの間にか矯正器具をしなくなっていたので、そういう事だったのだろうと理解しました。
結果的に私の歯並びは悪いままですが、さほど気にもならず。矯正を続けておけば良かったという後悔も全くなく。
ただ、矯正器具の代金はムダでしたが…
「歯の矯正の今と比べて」
直近の歯の矯正手法は分からないのですが、少し前までは、歯に直接ワイヤーを固定して矯正する方法になっていました。これは、矯正している間はどうしても見た目が悪いのですが、常時矯正しているので、効果は確実というか高いのだろうと思います。
幼い頃の私のように、矯正器具を咥えておく方法では、効果は限定的だろうと思います。歯にワイヤーを固定しているのを見た時に、その特異な外観にびっくりしましたが、他方で、そういう方法の方が確実に矯正出来て、身体的負担も少ないのを、羨ましいと思った記憶があります。
そういう意味でも、私が行っていた矯正器具を咥えるという方法は、とてもレトロな方法だったんだなあと思います。
「(今の矯正器具)」
レティーナと呼ばれるものがあるようで、上の歯の場合、上あごに装着するタイプのものがあるようです。これだと咥えておく必要がなく、楽だと思います。良いなあ… これだったら幼い私でも上手く矯正できた可能性があります。
「保険適応外という現実」
私の次男も歯並びが少し悪く、歯の矯正を勧められました。今も矯正歯科は専門の開業医が行うようです。
家内が話を聞いてきましたが、保険適応外なので、先払いで30万円以上の金額を払う必要があるとのこと。次男の歯並びは、それほどひどい状態でもなく、男なので、私は矯正しなくても良いのではないか? と伝えました。結局、矯正はしない事としました。
確かに歯並びは、人の顔、外観の印象を大きく左右するので、重要なものだと思います。どこで線引きするか? ですが、女性の場合で、一定以上の歯並びの悪さ等の場合は、保険適応としても良いのではないか? とも思います。
金額的にはハードルが高いのが現実にありますね。